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乳幼児編 自分でしたい! いっぱいあそびたい!

Q1.
生まれたばかりの赤ちゃんにも話しかけることが大切と聞きますがどうしてでしょうか。

大人と同じようなことばでしゃべることはできませんが、赤ちゃんは目や顔の表情、泣くことで目の前にいる人に訴えかけていることがあります。赤ちゃんからの発信を受け止め、大人が話しかけることで、さらに子どもはいろいろな事を発信していきます。
目覚めたら“おはよう”と声をかける・泣き声を受け止め“お腹がすいたの?”“オムツがぬれていたのね”などことばをかけ、ミルクを与えたりオムツを交換したりすると、なんとなく不快で泣いていたのが、ミルクをもらい心地よくなった、あるいはオムツを換えてもらって気持ちが良くなったなど、不快を解消してくれる行動と、関わってくれる人の顔や声が結び付き、信頼関係ができていく大切な過程ですので、赤ちゃんの様子をよ~く観察しながらやさしく話しかけてあげましょう。

Q2.
自分の手を口に持っていったり、髪の毛をひっぱるのですが、止めたほうがいいのでしょうか。(3ヵ月)

赤ちゃんは口に触れたものを無意識に口の中で確かめる行動をします。手や足をバタバタと動かしているうちに一番身近な自分の手が口に触れ、思わず口の中に指が入ったり、ふと触れた頭に髪の毛を発見、手探りで引っ張るような動作はよくあります。
成長に伴い、物を自分の意思で触ったり掴めるようになるなど、指の動きも発達してきますので、視覚に入ったおもちゃや近くにあるタオルなどをまず口に持ってきて、舐めたり噛んだりして感触を確かめながら遊び始めるので、止める必要はありません。したがって、赤ちゃんの周りには 危険なものや不要なものは置かないようにしましょう。また使用した後は清潔を心がけ、舐めても口に入れてもいいように準備してあげましょう。

Q3.
赤ちゃんにはどんなおもちゃが必要でしょうか。(5ヵ月)

赤ちゃんが手指で何かをつかむような動作をしたり、お座りができるようになると、おもちゃを与えてあげたくなりますね。音の出るガラガラや積み木など赤ちゃん用品がたくさん出回っていますが、特に買わなくとも身近な生活用品を用いて手作り玩具にする工夫はいくらでもあります。
ただ、0歳から1歳半ぐらいまでの赤ちゃんは何でも口に入れたり、なめてみたりする時期ですから、玩具を与える際は、誤飲やケガなどのないようにくれぐれも安全には気をつけてくださいね。
手作り玩具の紹介
こちらをご覧下さい。(PDFファイル)

Q4.
何でも「イヤ!」ばかりで、歯磨きや着替え、食事などひとつひとつするのに苦労しています(1歳8ヵ月)

日頃、家事育児に追われて大忙しのお母さんにとっては「イヤイヤ」と言われるとついイライラしてしまいますね。1歳前後から自我が芽生え始め、それに伴って自己主張し始める時期です。
歯磨きや着替え、食事などでは「自分でしたい!」という感情が出て、それがイヤということばで表現しているのでしょう。この「じぶんでしたい!」という感情は成長の証であってとても大切なことです。まずできるだけ自分でさせてあげて、自分でする機会をもたせること、そしてうまく出来たときには十分ほめてあげてください。出来なかったら「一緒にしよう」と手伝ってあげましょう。子どもがすると時間はかかりますが、その行動が子ども自身の成長に結びつく活動です。
時間の余裕をみて親子でチャレンジしてみてくださいね。

Q5.
絵本はいつ頃から与えればいいでしょうか。

発達に応じて「何歳向け赤ちゃん絵本」と表示のある表情のはっきりした絵や身近な食べ物・動物・わかりやすいことば・簡単な手遊びや歌・しかけ絵本など、本屋さんでもいろいろ見かけますね。
絵本はいつ頃から・・ということでは、特に何ヶ月から・何歳頃からと決まったものはありませんし、子どもだけでなくおとなにとっても懐かしさや癒し、心の支えや楽しみと感じておられる方も多いのではないでしょうか。
何歳向けとあるのは参考にして、おとなの口の動きや表情・ことばや素話に関心を持ち始めた頃をきっかけとして与えてみるのもいいでしょう。
一口に「絵本」といっても、一冊の絵本には、絵のおもしろさや美しさ・ことばの繰り返しの楽しさ・ドキドキやわくわくする気持ちなどを感じ取ることができ、何よりもお母さんやお父さんなど読む人、語りかける人のひざの上で、生の声やトーン・ぬくもりや、読み手の表情・心情などが伝わり、絵本を介して親子のからだとからだの触れ合い(スキンシップ)、こころとこころの触れ合い(共感)の時間や機会と捉えることも大きな意義があるように思われます。
年齢や時期にあまりこだわらず、親子でその絵本の持つ楽しさ・おもしろさ・奥深さを実感しながら楽しみましょう。

Q6.
最近自分の要求が通らないと、かんしゃくを起こして大泣きします。なぐさめたり怒ったりし ても泣きやんでくれません。(1歳2ヵ月)

大きな声でギャーと泣かれるとお母さんもほとほと疲れてしまいますよね。
1歳を過ぎた頃になると、自我が芽生え始め、「○○はいや!」「○○がしたい!」といった要求を強く表すようになってきます。そうすると、親の思いと子どもの思いが生活の中でぶつかる場面が多く生まれてきます。もちろんこの頃はことばで自分の気持ちを表現することがまだまだできないので、要求が通らない思いを泣いたり怒ったりの“かんしゃく”という行為で表現しているのです。
対応としては、まず子どもが何をしたかったのかを思いやり、「○○したかったのね」と子どもの気持ちを受け止め、それからお母さんの思いを伝えることが大切です。
かんしゃくを起こされると大変ですが、『わがまま』と感じられる要求は、ごまかしたりせずに、だめだと伝える時も必要かと思います。
子どもはおとなとの関わりの中でいろんな要求を出しながら「してもいいこと」「してはいけないこと」を学んでいきますので、かんしゃくに負けず、じっくりと子どもと関わっていけたらいいですね。

Q7.
靴を履いたり服を着替えるときに、自分でできないのに「自分でする!」と言って親の手を払いのけます。そしてできないことがわかると怒ったり泣いたり。どう対応したらいいでしょう。(1歳10ヵ月)

子どもに任せると言っても、時間がかかり、急いでいる時にはイライラしてしまうこともありますね。お母さんの気持ちはよくわかりますが、その時が「自分でできる」という自立の喜びを感じる時なのです。時期や場所にもよりますが、子どもの考える機会、自立の芽を育む機会を大切にしてあげましょう。1歳頃から、それまで大人がしていた関わりから自分でしたいという欲求が生まれてきます。
パンツを下ろしたりあげようとしたり、靴下を脱いだりはこうとしたり、子どもが自分でしようとすることはおおいに認め、時間はかかりますがどんどんさせてあげましょう。
そして、子どもがしたことをほめた後、手を添えて手伝ってあげましょう。
2歳頃になると、より一層「自分で!」を主張しはじめます。ちょっと手をかしながら、大切な経験として、自分でできる快さを子どもに感じさせるような関わりをしていきましょう。

Q8.
親が着せようと洋服を用意しても、何が気に入らないのか、自分で服やパンツを出してそれを着て満足しています。せっかくママが可愛いと思って選んだのに(2歳)

1・2歳頃から、好きなパンツ・服・靴ができて、自分で選んで着たり履く姿がでてきます。
それは、パンツ・服・靴のそれぞれの用途を理解し、その中から好きなものを“選ぶ”という大きな力を身につけてきた証しといえるでしょう。
大人が決めてしまうのでなく、子ども自身で選択したり決定する力を大いに認めてあげることが大切です。
自分で考える機会を提供するために、子どものパンツや服など片付ける場所を作り、整理してあげると、汚れたりして着替えるとき、自分でそこから取り出して、自分で着替えることにもつながります。自分で考えて自分で行動することに大きな意味がある時期なので、大人が何もかもしてしまうのでなく、子どもの「試す」「学ぶ」気持ちを尊重して大いに満足させてあげましょう。認めてもらえた嬉しさがまた次へのステップとなればいいですね。

Q9.
片付けたと思ったらすぐ出して散らかすので、おもちゃや絵本は子どもの手の届かないところに置いています。(2歳)

子どものためのおもちゃは本来子どもの手の届く所に置いて、遊びたいときに出してあそぶ、見たい絵本を選んで見ることが大切です。そして出したおもちゃや絵本は自分で片付ける、もしくはお母さんと一緒に元通りに片付けるようにしたいですね。絵本は絵本棚に、おもちゃはおもちゃ箱に、道具(クレパスやサインペンなど)はまとめてひとつのケースを用意するなど、大きく分類して、「それぞれのお家に帰ろうね」といった具合に場所を決めると、子どもも理解しやすく片付けも楽しくなります。
きれいに片付けられなくても、子どもが自分のものを自分で片付けようとしたことを認め、評価してあげましょう。

Q10.
いろんなことに「なんで?」と聞いてきます。どう答えたらいいかわからないときもあります。どのように対応すればいいでしょうか。(3歳)

この頃になると「何で?」「どうして?」とよく言います。大人もすぐ答えられないこともあり、忙しいときにイライラすることもありますよね。
子どもがいろいろなことに疑問を持ち、問いかけることはとても大切な姿です。
できる限り答えてあげるようにしましょう。わからないときや答えに困るときには、はぐらかしたりごまかしたり、怒るのでなく「そうねえ、なんでだろうね」「お母さんもわからないわ。」と答えればいいですし、「一緒に調べてみようか」と努力してみることも楽しいですね。
「 へぇー、そうなんだ!」「ふ―ん、そうか・・」と、子ども自身が納得する答えや方法が見つかることで、親もわが子への新しい発見ができ、一緒に成長を喜び合えたらいいですね。

Q11.
欲しいおもちゃを見つけると、買うまで泣いて困っています。おもちゃを欲しがった時はどう我慢させればいいでしょうか(3歳)

泣いたら買ってもらえることを子どもは今までの経験で覚えていてわかっているのでしょう。
泣いても駄々をこねても、不必要なおもちゃは買わないことです。
今までの経験で身につけた“泣いたら買ってくれる”という知恵や思いがありますから、相当泣いて要求すると思いますが、家庭のひとつのルールとして、“誕生日”や“お正月”など特別な日を定め、プレゼントするというよう約束をしてはいかがでしょう。子どもの年齢や個性により、納得できる理由や我慢する力にもかなり違いはありますが、お母さんの中での一貫した考え方を伝えていくことも必要でしょう。なかなか買ってもらえないものとなると今あるものも大切にすることにつながっていくかもしれません。
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