いっしょに育つ大人と子ども

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小中学生編 小学生

Q1.
ことばが時々つかえます。どう対応すればよいでしょうか。(小2男子)

ことばをしゃべる時、話し始めの音声を繰り返したり、詰まったりすることを「吃音」といいます。吃音は、ことばの発達がめざましい2~3歳頃よくみられますが、その後も続く場合は、子どもの周囲で何か変ったことがないか考えてみてください(例えば、小学校でクラス替えがあった、弟や妹が生まれたなど)。子どもは自分が感じている不安や緊張、不満の気持ちをことばで表現することが難しいときにことばがつかえることがあります。また、相手の気持ちを思いやって自分の気持ちを表現できなかったり、きょうだい間の葛藤が原因であることもあります。あまりことばそのものにとらわれて注意を促すより、ゆっくりと聴く姿勢を示し、安心した雰囲気で自分の気持ちを表現できるよう配慮することが大切です。ただし、吃音が長引いたり、ひどくなるような場合には、言語聴覚士のいる病院や専門機関に相談してください。

Q2.
好き嫌いが多く、特に野菜を食べません。どんな工夫をすればよいでしょうか。(小1女子)

離乳期以降、子どもはさまざまな味を体験することによって、酸っぱい物や苦い物も食べられるようになります。ところが、料理をする人の好き嫌いで食卓に出る機会の少ない食品は、子どもにとっても苦手な物になりやすい傾向があります。また、子どもの噛む力は16歳でほぼ大人並みと言われています。野菜や肉などは繊維が多いため、味だけでなく、子どもの噛む力では噛み切れないことが好き嫌いの原因になっていることもあります。子どもの苦手な食べ物は食べやすい調理(細かく切る、柔らかくゆでるなど)を心がけることも必要です。親子で一緒に食事作りをするなど、食事は楽しいものだという体験をすることも好き嫌いをなくす一番のポイントといえるのではないでしょうか。
また、好き嫌いを叱らないようにしましょう。好き嫌いの気持ちも認めてあげながら、工夫したり、うまく誘うことも大切です。気分が変わるとまた食べるようになることもあるので、あきらめずに時々試してみるとよいでしょう。

Q3.
目をパチパチさせます。チック症状でしょうか。(小1男子)

チックは自分の意思とは無関係にまばたきが急速に繰り返される運動です。もし、「パチパチ」がそのような様子なら、チックの可能性が高いかもしれません。原因は、その多くが慢性的な緊張状態によることが多いので、子どもの環境を見直してみる必要があるでしょう。眼のかゆみが原因のこともあるので、眼科を受診されるとよいでしょう。また、厳しく指摘するのは逆効果です。子どもが意識しすぎるとかえって長引くこともあります。症状そのものでなく、子どもの背景に目を向け、子どもがリラックスできることが大切だといえるでしょう。

Q4.
おねしょが毎晩続くので困っています。(小5男子)

お子さん自身が情けない気持ちでいっぱいですから、お母さんは嫌な顔をしたり、叱ったりしないでください。ただ、泊りがけの学校行事(林間学習等)も始まるので、それまでに身体的な病気がないかどうかを病院で相談しましょう。身体的に問題がない場合は心因性の可能性が高いと考えられますので、何かストレスとなるような背景はないか考えてみましょう。大切なのは「また、おねしょしてしまうかも・・・」という子どもの不安な気持ちを和らげることです。おねしょは必ずなくなっていきます。気楽に関わっていきましょう。

Q5.
友達ができないようで、学校でも一人でいるようです。(小3女子)

おとなしすぎたり、活発すぎてグループになじめないという子どももいるでしょう。でも、気の合う友達が周りにいないのは仕方がないことですし、一人でいることは少しも悪いことではありません。子どもさん自身は一人でいることをどのように思っているのでしょうか。親としてはやきもきしてしまいますが、その分、家では親子で楽しむ時間を増やされてはどうでしょうか。きっと子どものほうからいろいろ話してくるのではないでしょうか。また、子どもだけでなく、親同士の交わり、親子での交流の機会を工夫されることも一案です。また、担任の先生にクラスでの様子や友達との関係等を尋ねてみるという形で子どもをサポートすることもできますし、スクールカウンセラーに相談することもできます。その際は、担任の先生あるいは、市教育委員会へスクールカウンセラー活用の手順をお問い合わせください。

Q6.
クラスの子に持ち物を隠されたりなど学校でいじめられているようで、心配です。(小4男子)

担任の先生は気付いておられますか。子どもがいじめられていることがわかったときは、まず子どもの話を親がゆっくり落ち着いて聴いてあげる必要があります。いじめの程度ではなく、いじめられた子どもがどれくらい傷つき、辛い思いをしたかを受け止めて、自分に対する自信を回復できるようによい点をほめたり、子どもが一生懸命取り組んでいることを見つけ評価して、親はいつでも“あなたの味方なのだ”という気持ちを伝え力づけてあげてください。
その上で、担任の先生に相談し、いじめている子どもに注意してもらうようお願いするなど子どもをサポートしてあげましょう。

Q7.
「学校が楽しくない」といって登校しようとしません。(小3男子)

子どもに理由を聞いて、子どもと一緒に問題の解決法を考えましょう。また、担任の先生に学校での様子を訊き、相談することも必要でしょう。むやみに学校を休むのはよい方法だとはいえませんが、お父さん・お母さんの励ましを受けてもどうしても登校したがらない時は、「今は、学校には行けない」という子どもからのメッセージです。子どもが心と体のバランスを回復するまでの休養期間と考えましょう。そうすれば子ども自身から「学校に行く!」という発言が自然に出ることもあるでしょう。ただし、休みが長引くようであればスクールカウンセラー等専門機関に相談し、子どもの言葉や行動の意味を理解するなど、子どもの心の状態に応じた対応が必要です。

Q8.
忘れ物を注意されても直りません。(小1男子)

まず、今までの生活での親子の関わりを見直してみましょう。保育所や幼稚園の準備はどうでしたか。親がすべて用意していたのなら、小学生になったからといって、急に一人で準備するのはむずかしいでしょう。自分に必要なものを準備することは、自分のことは自分でする、将来的には自立する力をつけるために必要なことです。「明日は学校で何をするのかな」と子どもとの会話を通じて、子どもと一緒に学校の準備を手伝ってはどうでしょうか。やり方を工夫することも有効です。チェックリスト等を作っておくと、準備もしやすく成果もみえやすいので子どものやる気が出るかもしれません。子どもの頑張りには「よくやってるね」と声を掛けて励ましてあげてください。つい手伝いたくなるかもしれませんが、見守り、子どもが自分でできる力を育てていきましょう。

Q9.
家で勉強することがなく、宿題さえしていません。(小2男子)

小学校低学年では、勉強って楽しいものなんだな、そんなに難しいものではないんだな、という気持ちを育てていきたいものです。「今日は、学校でどんなことを習ったのかな。・・・そう面白いこと習ったのね。よかったね。」と、子どもとの会話を楽しみつつ、まずは宿題に付き添ってみましょう。宿題以外の勉強で、何時間も机に座らせる必要はないように思います。また、高学年になると、そろそろ得意・不得意がはっきりしてくる時期です。得意な科目に注目して励ましてあげると、子どもの自信につながっていきます。いずれにしても、勉強することの楽しさを育てていくことが家庭学習の基本のようです。

Q10.
家ではあまり気にならないのですが、担任の先生から、授業中の立ち歩きや落ち着きがないとのことで、注意を受け受診を勧められました。勉強はあまり心配ありません。

家での様子と、学校での授業中の態度の違いに、お母さんは戸惑い、不安が高くなっておられるのですね。小さい頃の様子はどうでしたか。友だちとの関係に難しさを感じることはありませんでしたか。
子どもの集中力や興味の違いによっても学習の態度はさまざまなので、学校を通して市の「こども相談センター」の教育相談に相談するか、もしくは区の「子育て支援室」に相談することをお勧めします。子どもさんの状況によっては、病院等専門機関を紹介してもらうことも必要かもしれません。
※上記文章内のリンクは、大阪市のペ―ジにリンクしています

Q11.
最近、見慣れないゲームのカードが子どもの部屋にあると思ったら、子どもが家のお金を持ち出して買っていることがわかりました。お小遣いも渡していたのにどうしたものでしょうか。(小3男子)

親としては「子どもにお小遣いも渡していたのに、家のお金を持ち出していたなんて!」と、ショックですね。そして、つい、その親の気持ちをそのまま子どもにぶつけてしまうことも多いと思います。ここは、まず冷静に子どもの気持ちを考えて子どもとじっくり話し合ってみましょう。
子どもはどうしてお金を持ち出してゲームのカードを買ったのでしょうか。単に「欲しかった」だけだったのでしょうか。「欲しかったもの」は、友達と遊ぶ中でどうしても必要なものだったのかもしれません。親に「欲しい」ことを話そうとしたけれど、言い出しにくかったのかもしれません。
子どもの気持ちを十分に受け止めたうえで、家にある「お金」は、家族みんなのための「大事なお金」であること、どれだけ自分が欲しいと思っても、家のお金を持ち出して買うことは良いことなのか悪いことなのか、「欲しい」物があった時には、どのようにすればいいのか、子どもと一緒に話し合って、これからのことを考えていきましょう。
子どもがお金を持ち出してしまった背景には、学校で何か嫌なことがあったり、友だちとのトラブルなどによるストレスや親への何かメッセージが隠されていたりする場合もあります。今回のことを契機に、お金の管理について見直し、普段から親子で話し合う機会を増やしていきましょう。

Q12.
きょうだい喧嘩が絶えません。(小5男子)

きょうだいの関係は、生まれた順で力関係が決まりやすかったり、親や周囲のおとなも「お兄ちゃん(お姉ちゃん)なんだから・・・」と出生順を気にした関係を求めがちになります。そのような中で、きょうだい喧嘩も起こってくるのでしょう。しかし、家族の中で、親とは違う生活を共にする人の存在はとても大切なものです。子どもたちは、きょうだい喧嘩も含めた関係の中で、ライバル意識、信頼感など、さまざまな体験や感情を味わっていきます。きょうだい仲良くに越したことはありませんが、暴力は止めても、きょうだい喧嘩には口出しせず、中立の立場で見守ってはどうでしょうか。

Q13.
携帯電話がほしいと言うのですが、どうしたらよいでしょうか。(小6女子)

最近では、社会環境が随分変わってきている中で、親自身も戸惑う事柄が多いですね。私たちは直接顔を見合わせて言葉を交わしたり、ぶつかり合ったりすることで、人の気持ちを知ったり相手に自分の気持ちを伝える方法を学んだり、自分の気持ちをコントロールする能力を身につけていきます。これが豊かな育ちにつながるのです。おとなの大半が携帯電話をコミュニケーションの手段としている今だからこそ、子ども同士が直接やり取りできる機会を大切にしてあげたいものです。また、どうして携帯電話がほしいのかということを、親子で十分話し合うことも大切ですね。もし、その理由が納得できる場合には、使用のルールを決めるのも一つですし、必要な場合だけお母さんの携帯電話を持たせるなど、場所と時間を限定して使わせるという工夫も一つの選択肢です。
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